絵を描くことで動物を守りたい、姫路在住のイラストレーター住谷加代さん

ーー小さい頃はどんなお子さんでしたか?
動物が大好きで、今日はライオンとか毎日違う動物のかっこうをして四つん這いで遊んだりしていました。動物を真似て毎日違う動物になっていました。そのうち動物を絵で描くようになりましたが、それは動物を表現するための方法だったんだと思います。

小学生になると動物を守ることに関心が出てきて、田んぼの網にかかった鳥を友だちと助けに行ったりしていました。

ーー美術大学に進まれたきっかけは?
絵を仕事にするということは考えてなくて、美術大学に行くつもりはなかったんですが、成績の都合などから、美術大学と畜産大学を考えました。畜産大学は早起きしないといけないので、美術大学に絞り、準備をし始めましたが準備期間が短かったためデッサン力が求められる絵画ではなくデザインを専攻することになりました。
ーー大学でデザインを学ばれて、その後イラストレータとして活動を始められたのですか?
大学を出てムツゴロウ王国に勤めました。デザイン会社も受けたんですが、面接とか真剣に考えてなくて結果の連絡もなくで、、ムツゴロウ王国にいこうと思ったのは、馬が好きで乗りたかったんです。馬の気持ちとか、心とかに触れたくて、とにかく馬と心を通わせてみたかったんです。
ーーその後ムツゴロウ王国を出てイラストレーターとして活動を決意されたきっかけは?
21歳から北海道に行って、その当時ムツゴロウ王国はメディアにも取り上げられて賑わっていましたが、まったく絵を描いていないことに対して、絵から逃げている気がしたんです。そして26歳の時、絵に戻ろうと思いました。
ーーそれがイラストレータとしてのスタートなんですね。その後お仕事は順調でしたか?
それが全然。普通は出版社とパイプがあるとか、仕事を得るための用意が必要なんですが、何にも考えないでスタートしているので、仕事がなくアルバイトをしていました。29歳の時にクリスチャンとなり、お世話になった牧師先生の紹介で手書きのカードを描き始めて伝道文書販売センターで売っていただき、少しずつ仕事が入りました。その後いのちのことば社さんにご紹介いただいたりして、少しずつ仕事が増え、ここまで続けられたのは家族や周りの理解と協力のおかげなんです。
ーーこれからやっていきたいことはどんなことですか?
小さい頃から変わっていないんですが、動物保護のための絵を描いていきたいと思っています。今までで一番嬉しい仕事だったのは兵庫県で自然保護につとめる団体の活動のためのロゴ制作でした。子どもの時は動物が大好きでも、大人になると関心が薄れていきますが、護ことができるのは大人なので、大人の人が興味を持たないと守れない。そういう意味で関心を持ってもらうために絵が用いられたらと思っています。

動物と言っても目で見て可愛いものだけじゃなく、土の中の微生物まで守りたい。花には虫が必要なように、生き物は繋がっていて、人間も繋がっていて、すべての生き物を守ることは人間も護こと。そのことを知って興味を持っていただくために、これからも絵を描いていきたいと思います。

住谷加代




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