すべての職場をキリストとつなぐことをミッションに

――あらためて日本CBMCとは、どのような団体なのでしょうか。

CBMCは「Connecting Business and Marketplace to Christ」の略で、「ビジネスと職場をキリストにつなぐ」という意味が込められています。ビジネスパーソンの伝道と弟子訓練を目的とした、国際的な団体です。
もともとは1930年、世界大恐慌の時代に、アメリカ・シカゴ近郊で7人のビジネスパーソンが始めた祈り会が起源とされています。現在では90カ国以上に広がり、多くの方が参加しています。日本CBMCでは、いくつかの定例会を中心に活動しています。たとえば、どなたでも参加できる祈祷会では、賛美やみ言葉の分かち合い、課題のための祈りを行っています。
また、オンラインでの集まりでは、ビジネスパーソンが自身の体験を分かち合う機会もありますし、「マンデーマナ」という教材を用いて、仕事と信仰について学び合う場も設けています。
参加者は20代から70代までと幅広く、経営者の方もいれば会社員の方もいるなど、さまざまな立場の方が集まっているのが特徴です。それぞれの職場での伝道も、大きな目的の一つです。

――日本では、自分がクリスチャンであることを公表していない人もいると聞きます。

いわゆる「世間の目」が大きなプレッシャーになっているのだと思います。
日本は仏教国と言われますが、実際には宗教が生活の中で強く意識されているわけではなく、どこか中間的な感覚がありますよね。クリスマスには教会に行き、年末には神社に参拝し、お寺にも行く。そうした習慣が自然に共存しています。
そうした文化の中で、クリスチャンであるとか、宗教に頼っていると見られることに対して、「弱い人間だと思われるのではないか」と感じる抵抗感があるのではないかと思います。
一方で、日本ではそもそも神様に頼るという感覚自体が、あまり前面に出ない社会でもあります。その点は、タイのように宗教的な意識が日常に根づいている社会とは少し違うところかもしれません。

――CBMCでは、具体的にどのようなプログラムを行っているのでしょうか。

現在は毎月3つの定例会を中心に活動しています。オープン祈祷会、オンライン支部会、そしてギャザリングです。
まずオープン祈祷会は、どなたでも参加できる集まりで、賛美歌を歌ったり、聖書を読んで感じたことを分かち合ったりしながら、その月ごとの課題について祈る時間を持っています。
オンライン支部会では、ビジネスパーソンが自身の体験を共有し、それをもとに参加者同士で分かち合いを行います。
そしてギャザリングは対面での集まりで、仕事と信仰について書かれたエッセイ「マンデーマナ」を読み合わせながら、意見を交わしています。

毎月第4木曜日に開催されるギャザリングの様子。日本在住の韓国、フィリピン、台湾、マレーシア、インド出身の人々が集う

――どんな方が参加されているのでしょうか。

下は20代から上は70代まで、約40名が参加しています。男性が中心ですが、職種や立場はさまざまで、経営者から会社員まで幅広い方が集まっています。

――日本のクリスチャン人口は女性が多いと聞いていたので意外です。

一つには、もともとビジネスパーソン向けの集まりということもありますし、男性同士の集まりに入りにくいと感じる方もいらっしゃるのかもしれません。
また、集会の時間帯も影響していると思います。夜の開催もありますので、子育てなどのご事情によっては参加が難しい場合もありますよね。
そのあたりは、これからの課題として考えていかなければいけないと感じています。

「隣人を愛する」ために、祈りが必要だと考える理由

――参加されているクリスチャンのビジネスパーソンの方々が、日常的に大切にしている習慣はありますか。

やはり「祈り」だと思います。
信仰の有無にかかわらず、仕事の中で一番プレッシャーを感じるのは、人間関係ではないでしょうか。関係がこじれてしまうと、仕事がうまく回らなくなってしまいますから。そんなときにこそ、祈ることで神に委ねるということを大切にしています。

聖書には「隣人を自分のように愛しなさい」、「自分を迫害する者のために祈りなさい」とも書かれていますが、実際にはとても難しいことですよね。
それでも、たとえ気持ちが追いつかなくても、その人のために祈る時間を持つ。そうすると、不思議と心が少しやわらいで、相手に対する見方が変わってくることがあります。
人を変えることは簡単ではありませんが、祈ることで自分の心の持ち方が変えられていく。その結果として、人間関係も少しずつほぐれていくことがあると感じています。

――実際に参加されている方からは、どのような声が寄せられていますか。

職場にクリスチャンがいない、あるいは少ないという方も多く、同じ立場で悩みを分かち合える仲間がいることに安心感がある、という声はよく聞きます。
教会で牧師に相談することもあると思いますが、ビジネスの現場については、なかなか具体的に話しづらい部分もありますよね。その点、CBMCでは、それぞれが抱えている悩みを率直に話し合うことを大切にしています。
互いに深く話す中で、課題が整理されたり、解決の糸口が見えてきたりすることもあります。

会員数を増やしたいという思いもありますが、一方で、この規模だからこそ一人ひとりとしっかり向き合え、密なつながりが生まれているのではないかと感じています。

――今後の展望について教えてください。

今後は、職場伝道により力を入れていきたいと考えています。
その一つとして、今年の7月から「マンデーマナ」を英語で学ぶクラスを始める予定です。もともと英語で発行されている教材ですので、あえて英語で読みながら学ぶことで、英語に関心のある方や、まだクリスチャンではない方にも参加していただけるのではないかと期待しています。新たな接点になればと思っています。

もう一つは、他の宣教団体やクリスチャンの方が運営されている企業と連携しながら、集会や交流の機会を広げていくことです。CBMC単体だけでなく、さまざまなつながりの中で働いていくことも、与えられている使命の一つだと感じています。

日本の職場で、イエス・キリストや聖書について直接語ることは、なかなか難しい面があると思います。その中でまず大切なのは、自分がクリスチャンであることをきちんと示し、周囲に理解してもらうことだと感じています。
そして何より、日々の行いです。謙遜であることや思いやりを持つこと、困っている人に手を差し伸べること。地道に積み重ねていく中で、信頼が生まれていくのではないでしょうか。
それぞれの歩みを通して、「キリストの香り」が自然とにじみ出ていく。その人を通して、関心を持つ人も出てくるのではないかと思っています。
私自身も、クレッグさんという宣教師との出会いがきっかけでした。最初から何かを強くすすめられたわけではなく、その人柄に惹かれたことが大きかったんです。そこから、彼が信じている神様の存在にも関心を持つようになっていきました。
そうした出会いが、人を導くのではないかと思います。

――確かに、いきなり「イエス・キリストは素晴らしい方なんです!」と言われても戸惑ってしまう方も多いかもしれませんね。
日本CBMCに参加したい場合はどのようにすればよいですか?

公式ホームページからお問い合わせいただくか、各種集会にもお気軽にご参加いただけます。無料のメールマガジンでもイベント情報をお届けしていますので、そちらもご覧いただければと思います。

一般社団法人日本CBMCのHP

1 2


KASAI MINORI

KASAI MINORI

主にカレーを食べています。

関連記事