音楽を通して届けたい、神様の愛。ゴスペルシンガー・矢嵜風花(やざき・ふうか)さん

 

 

――どんな活動をされていますか?

ゴスペルシンガーとして、歌で「良い知らせ」を伝える活動をしています。 良い知らせとは、聖書に書かれている“神さまが私たちを愛してつくった”ことや、“天国がある”こと、“あなたはかけがえのない存在なのだ”というメッセージなどです。歌にこうしたメッセージを込め、生きていく力になるような、何かきっかけが届けられたらと願っています。

――公務員経験を経て、26歳でシンガーソングライターに転身されたとのことですが、新しい世界に飛び込むことに対して不安はありませんでしたか? また、夢を諦めないでよかったと思うのはどんな時でしょうか。

不安もゼロではありませんでしたが、公務員を辞めることに未練はありませんでした。人生を安定させたいと願う人もいると思いますが、私には仕事やお金は神さまが守ってくれるという思いがあり、信じて一歩踏み出しました。

私の夢は、「できることなら自殺者を無くしたい」、そして、「神さまの愛を伝えながら生きていきたい」。だから、達成できるものではなく、ゴールもないんですね。なので、いつも「まだまだ足りない。でも今の私にできることをしよう」と思いながら活動を続けています。
私の歌を聞いてくださった方から「救われました」とか「感動しました」などの言葉をいただくとすごく嬉しいです。

――47都道県でのライブ開催や、ラジオなどでも活躍されていますが、どんな風に活 動の幅を広げていかれたのでしょうか。

47都道府県ライブは、今しかできないことをしようと思い立って行動しました!
ラジオやその他の活動については、特に自分から何かをしたわけではなく、皆さまのご縁をいただいた結果で、さまざまな縁くれた神さまにも感謝です。「自分はこの活動を通して何をしたいのか」 ということをいつも明確に伝えていたので、その活動を応援したいと思ってくださる方がいろんな面で声をかけてくれたのだと思います。

――お父さまや叔父さまが牧師さんだったり、身近にクリスチャンが多い環境は、日本ではとても珍しいと思うのですが、子どもの頃から違和感なく受け入れていたのでしょうか。 また、クリスチャンであることは、矢嵜さまの人生や活動にどんな影響を与えていますか?

そうですね。違和感なく受け入れていました。ごはんの前にはお祈りをするし、困ったときもお祈りする。そして、神さまが助けてくれる――。それが当たり前の生活だったので、神さまはいないと疑うこともなかったです。

神さまは私の人生にとって、在ってあたりまえ、なくしては生きられない存在です。神さまが私の生きる意味であり、希望であり、生きる目的を与えてくれる。そんな神さまがいつも守り、支え、励まし、愛をくれるので「神さまと生きられるって最高だなぁ!」って思っています。最強の味方がいる感じですね。

――最強の味方! 素敵ですね。これまでのアーティスト活動のなかで、転機となったできごとがあれば教えてください。

シンガー活動の中では、常に奇跡を見せてもらっている感覚があります。 路上ライブで繋がった方に歌う場所を紹介していただいたり、「無料でCDをつくりたい!」と祈ったらその道が開かれたり、まだ数年しか経っていないのに ラジオのレギュラーや地元のローカルテレビのレギュラーをさせていただいたり…。いつも信じて委ねて一歩踏み出すと、すべて備えられるんだなと感じていました。

逆の意味での転機は、全国ツアー後、喉を壊して声の出し方がわからずスランプに陥ったことです。今まで何も考えずに歌えていたのが、初めて「歌えない」という経験をして、新たに色々と学ぶことがありました。今もまだ、声が出づらいときがあり、辛く感じることもありますが、これも必要なことなのだなと受け止めて感謝しています。

――すべての経験が、糧になっているのですね。卒園ソング「あたらしい明日へ」のYouTube再生回数が138万回を超えるなど大ヒットしていますが、何かきっかけがあったのでしょうか。

保育士をしていた頃に「5歳児クラスの担任になったら歌いたいな」と軽い気持ちで作った曲で、ヒットのきっかけは特にないんです。神さまってすごいですよね。まさに神業です(笑)。

ありがたいことに、全国の保育園や幼稚園で歌っていただき、本当に各地からたくさんCDのご注文をいただきました。子どもたちが園で歌っている動画なども見せていただくこともあり、すごく嬉しい気持ちになります。この場をお借りして、全国各地の保育士の皆さん、この曲に出会ってくださり、選んでくださりありが とうございます!!

――いろいろな活動をされる中で、いちばん大切にされていることは何でしょうか。

「聖書の話をする時には、間違えたくない」ということでしょうか。また、いちばん怖いのは神さまなので、神さまの凄さを自分の力にしないようにというのは気をつけたいなと思っています(笑)。

それから、最近はやりたいと思えること以外は無理をしないようにしています。“楽しい”とか“好き”という気持ちがいちばんのパワーになると思うんですよね。無理矢理やっても辛いだけだし、お金のためと思ってもプレッシャーになってしまったり。バランスが大事だとは思いますが、やっぱり楽しい仕事がしたいです。

――最近、「タイで現地の子どもたちと歌う」という夢に向かってクラウドファンディングを始められました。かつてNPOを通じてアジアでボランティア活動に参加したとのことですが、思い出深いエピソードや、タイの子どもたちが置かれている現状についてご存知のことがあれば教えてください。

思い出深いエピソードとしては、雨が降ると道が川のようになってしまったことや、手で洗濯をしたこと、トイレにある水のシャワーで体を洗ったこと…。NPOの活動を通じて、日本にいると当たり前と思えることが、こんなにも当たり前ではなくて恵まれているんだと、初めて知りました。当時の私は日本が嫌いで、「こんな世の中大嫌い」と思っていたんです。 でも、日本食は美味しいし、日本は綺麗だし、便利だし。海外に行く前より帰ってきてからの方が日本を好きになりました。日本も、日本人もまだまだ捨てたものじゃないと思えたことはとても大きな経験でしたね。

タイは貧富の差が激しく、児童労働している子も、勉強することができない子もたくさんいます。少しでもそんな子どもたちの力になれたと思っています。

――タイではどんな具体的にどんな活動をされる予定ですか?

タイでは皆さんのご協力を得て集めた物資を、子どもたちが暮らす施設に届けに行く予定です。現地の子どもたちと関わる時間が持てれば、一緒に歌を歌ったり、日本の遊びをしたりしたいです。 シンガー仲間のみうらまいこさん、バンドメンバーの裕さんも一緒に行ってくれるので、3人で楽器を奏でながら歌を歌いたいなぁと思っています。

――子どもたちに直接会えたらいいですね。ちなみに、好きな聖句はありますか?

「たとい死の影の谷を歩こうと私は災いを恐れません。あなたが共におられますから」(詩編 23:4)です。私は他人からの評価恐れてしまう弱い人間なので、「神さまがいるから恐れない」と断言しているこの言葉が大好きです。私は弱いけれど、神さまがいる。いつもそれを思いながら活動していきたいです。

活動をしている中でときどき、心ない言葉をかけてくる人もいます。言葉には力があるから、面と向かって言えない言葉を軽々しく使って欲しく無いなと思います。

――最後に、今後の目標を教えてください。

ひとりでも多くの人に神さまのことや天国を伝えることができたら、それがいちばん幸せです。また、歌を通して、誰かの「明日も生きよう」と思える力になれたら嬉しいです。

自分にできるのは小さなことですが、誰か一人にでも伝わり、その人の励ましになれたら最高だなと思います。 目標を立てると自分の力で頑張ってしまう性格なので、「やりたい」と思ったことを一つずつ叶えながら、神さまと一緒に、これからも負けずに生きていきたいです。

――素敵なお話を、ありがとうございました。

矢嵜風花(やざき・ふうか)公式HP
※クラウドファンディングについてもこちらから確認できます)
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KASAI MINORI

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主にカレーを食べています。

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